清春芸術村
西に南アルプス、北に八ヶ岳、南に富士山を望むこの場所はそのむかし、清春と呼ばれていました。地図にはもう記されていないその土地の名をアーティストの創作と交流の場として蘇らせたのがここ清春芸術村です。ギュスターブ・エッフェルや谷口吉生、安藤忠雄や藤森照信といった名だたる建築家による建築のほか春は樹齢100年にもおよぶ老樹の桜群初夏は藤、夏は新緑、秋は紅葉、冬は白く染まった名峰と清春芸術村のみどころは所蔵作品だけではありません。清春のうつろう自然のなかに佇むアートとのふれあいは鑑賞としてだけでなく、きっと特別な体験となって、こころに記されることをわたしたちは信じ、願っています。
清春芸術村マップ

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ラ・リューシュ

La Ruche

若き日のシャガールやモジリアニなど巨匠を生んだアトリエ兼住居として現在もパリの記念建築とされているものと同様のギュスターブ・エッフェルの建築。もとは1900年に開催されたパリ万国博覧会のパビリオンに使用されていたもので、老朽化により取り壊しが決定された際、吉井長三が買い取り日本に移築しようとしたところ事態は好転。パリでの保存が決定したため、設計図を買いとりまったく同じものを1981年に再現。アーティストのための創作の場「ラ・リューシュ」がパリ以外にもう一つ、ここ清春にも完成しました。


2

清春白樺美術館

Kiyoharushirakaba Museum

武者小路実篤や志賀直哉など白樺派の作家たちの夢を託された吉井長三が、1983年谷口吉生氏の設計によりついに完成させた “幻の美術館” 。白樺派が愛したルオーの作品をはじめ、東山魁夷や梅原龍三郎、岸田劉生、バーナード・リーチ、中川一政、また白樺派関係の書簡や原稿、さらに雑誌『白樺』の創刊号から最終号まで、白樺派にまつわるあらゆるものを展示しております。


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光の美術館

Museum of the Light

2011年、安藤忠雄氏の設計により創設された、自然光のみの美術館。一切の人口照明がない展示室では、四季や天気、そして昇りまた沈む陽の動きによって刻一刻と変化する光の中に身をおくこととなります。無機質なコンクリートの空間に差し込む光の美しさを最大限に使った、まさに安藤氏ならではの建築と言えるでしょう。展示アーティストはアントニ・クラーベ。ピカソの後継者と謳われた逸材です。


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ルオー礼拝堂

Rouault Chapel

20世紀最高の宗教画家であるジョルジュ・ルオーを記念して建てられた礼拝堂。入口の扉の上のステンドグラス「ブーケ」や祭壇背後のキリスト像(17世紀)は、ルオー自身が制作・彩色したもので、ルオーの次女イザベル・ルオーから長三がそれらを贈られたことをきっかけにつくった礼拝堂でもあります。堂内の壁面にはルオーの銅版画「ミセレーレ」が掲げられ、宗教や信仰とは関係なく、この村を訪れる芸術家たちの瞑想の場にも。建築設計者は白樺美術館と同じく谷口吉生氏です。


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茶室 徹

Tearoom Tetsu

2006年に完成した、建築史家・藤森照信氏の設計による茶室。茶室を支える檜は清春芸術村に植わっていた樹齢八十年の檜を使い、建設にあたっては、縄文建築団のメンバーや赤瀬川源平、南伸坊、林丈二氏らが力を合わせつくり上げました。高さは地上約4メートル、室内は1.7坪。外観の見学のみで、入室はできませんのでご了承ください。


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梅原龍三郎アトリエ

Ryuzaburo Umehara Atelier

奔放自在な画風で日本の油彩画を確立した画家・梅原龍三郎のアトリエを東京新宿より移築したもので、設計は数寄屋造りや旧歌舞伎座の建築で有名な吉田五十八氏。梅原氏が好んだ紅殻色の京壁や床間などを取り入れた24畳のアトリエには、使用していたイーゼルやパレット、絵具箱のほか、製作途中の絵画なども含め、梅原龍三郎の愛用品から作品までが展示されています。


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白樺図書館

Shirakaba Library

雑誌『白樺』の復刊版や、白樺派ゆかりの作家による文学ならびに美術書を中心に揃えた図書館。子どもたちにも文学や美術に慣れ親しんでもらえるよう、美術書のなかには絵本のご用意もあります。図書館長は谷川俊太郎氏です。※現在書庫整理中


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清春陶芸工房

Kiyoharu Ceramic Studio

絵画や彫刻をはじめ、版画工房、陶芸工房を備えた日本ではじめての一大アートコロニーでもあった清春芸術村。陶芸工房の構造は、唐津や志野、織部などと同様の五連の登窯で、春と秋に火入れを行います。


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エッフェル塔の階段

Eiffel towers staircase

1989年、エッフェル塔完成100周年を迎えた際に、フランスから清春芸術村に移設されたエッフェル塔の一部。そのお隣に立っているのは、現代美術家セザールによるエッフェル像です。


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清春電気窯

Kiyoharu electrical kiln

シャトル式の電気窯を有する陶芸体験用の工房です。初めての方でも陶芸作品作りを身近に体感できる施設として設立されました。ワークショップなど、気軽に土とふれあい、個性を生かした作品を制作することができます。


ミュージアムショップ

Museum Shop

歴史あるラリューシュの1室を使用し、こだわりの商品を販売するショップです。有名アーティストのグッズから、陶器、ここにしかないオリジナルのバッグやTシャツ、カタログから絵はがきまで厳選された品物がそろっております。


オーガニックレストラン ラ・パレット

Organic restaurant "La Palette"

谷口吉生氏が設計した店内には、岡本太郎の作品を中心に展示。このあたりで初となる本格派フレンチレストランとして、創業当時はコースメニューのみでしたが、現在はお茶から軽食まで、アラカルトメニューを提供するカジュアルフレンチです。初夏は、藤棚のあるテラス席の木陰で、読書なんていかがでしょう。


桜

Cherry Tree

清春芸術村の桜は、1925年(大正14年)の3月、旧清春小学校の落成を記念し、生徒たちの手によって植樹されたものです。品種はオオシマザクラとエドヒガンの雑種、染井吉野で、比較的樹齢が短いといわれていますが、清春芸術村の桜は樹齢90年余りを経た現在も、毎年春には見事な花を咲かせます。1970年( 昭和41年)、山梨県指定天然記念物にも指定されました。

アクセス

・JR中央本線新宿駅より2時間。長坂駅下車タクシー5分/バス10分/徒歩30分
・JR中央本線名古屋駅より3時間40分。小淵沢駅下車タクシー10分/バス30分
・中央高速長坂インターチェンジより15分(東京より車で約2時間)


公共交通機関情報(平成28年4月より時刻表内容が変更となりました)
バス利用の場合
北杜市民バス 北部巡回線
スパティオ小淵沢~清春芸術村経由~長坂駅・大井ヶ森
最寄駅JR長坂駅発→清春芸術村行 発車時刻 || ①11:18/②15:38
清春芸術村発→長坂駅着 || ①14:15
JR小淵沢駅発→芸術村着(約30分) || ①9:24/②13:49
芸術村発→JR小淵沢駅着(約30分) || ①11:26/②15:46

利用案内


開館時間
清春芸術村・清春白樺美術館:午前10時-午後5時(入館は4時30分まで)
光の美術館:午前10時―午後5時


休館日
年末年始(2016年12月26日~2017年1月1日)・月曜日(祝日の場合は翌平日休み)


入館料(団体料金は20名以上より)
清春芸術村入場料(白樺美術館・光の美術館入館料含む)
一般 1500円(1400円)
大高生1000円(900円)
*()内は20名以上の団体料金
小中学生入場無料